初めての作曲は2小節から|4拍の枠にメロディーの種を置く【曲づくり1】

冒頭画像はAI生成の制作イメージです。本文の図解・練習例は、説明内容を確かめながら当サイトで構成しています。
コードから始める曲づくり|全5回の第1回
オリジナル曲を作ってみたい。でも、いきなり一曲は長すぎる。この全5回では、コードとメロディーを少しずつ組み合わせ、最後にバンドへ渡せる8小節のスケッチを作ります。録音やミックスが中心の連載とは分け、今回は「何を鳴らすか」から始めましょう。
拍と音名を残した2小節を作り、翌日も同じ形へ戻れるようにする。
楽器やアプリより先に、小さな完成形を決める
今回のゴールは、短いメロディー、コードの並び、テンポのメモがそろった8小節です。歌詞、難しいソロ、完成音源までは求めません。紙とペン、手元で音を確かめられる楽器や既存のアプリがあれば進められます。新しい機材や有料契約をそろえることが出発条件ではありません。
作曲は、コードからでも、鼻歌やリズムからでも始められます。この連載では、迷う選択肢を減らすために「4拍の枠→音の候補→コード→メロディー→合奏メモ」の順にします。唯一の作り方ではなく、最初の一案を最後まで持っていくための順番です。
4拍を一つの箱として数える
例題は4/4拍子です。ここでは四分音符を1拍として「1、2、3、4」で一小節と数えます。速さは練習用に四分音符=80から試し、難しければ下げて構いません。1拍を均等に刻みながら、四つごとの区切りを感じます。
同じ1拍でも、音を出すか休むかを選べます。休符は数えるのをやめる場所ではなく、音を止めたまま時間が進む場所です。四つ目が休みなら、次の「1」が早く来ないように、無音の1拍も数えましょう。リズムの枠を決めると、音高を探す作業を一つずつ進められます。

最初の種は、四つの音でよい
編集部制作の練習フレーズを使います。一小節目を「ド・レ・ミ・ソ」、二小節目を「ラ・ソ・ミ・ミ」にします。すべて1拍ずつです。既存曲から採った譜例ではありません。このまま気に入らなければ、最初の四音だけを自分の案に置き換えても大丈夫です。
この段階では上手な演奏より、思いついた順番と長さを残すことが目的です。「高いド」「低いド」が混ざると後で迷うので、音名の横に高さのメモを付けます。連載では中央ドをC4とする表記を使い、最初の種はC4・D4・E4・G4、続きはA4・G4・E4・E4です。アプリのオクターブ番号は異なる場合があるため、表示名だけでなく実際の音域も確認してください。
一つ変えて、違いを聴く
音の順番を変えず、二小節目の最後のミだけ休みにして比べます。次に休みを戻し、一小節目の最後のソを2拍へ伸ばす案を考えます。ただ伸ばすと計5拍になるので、ほかの音を短くするか省く必要があります。枠を変えないなら、足した長さをどこで引くかもセットで考えます。
一度に音高・長さ・速さを全部変えると、何が好きだったかを見失いがちです。まずは「最後に休みを入れた版」と元の版を交互に鳴らし、どちらを残したいかをメモしましょう。好みを説明する言葉は「息をつける」「次へ続きそう」など、自分の感覚で構いません。
今回、手元に残す三つのメモ
- 4/4拍子、練習用テンポ80。遅くした場合はその値も記す。
- 一小節目と二小節目の音名を、四つの拍の欄に置く。
- 気に入った版と、次に変えたい点を一つ書く。
まだコードが付いていなくても、2小節の材料が残れば第1回は完了です。次回は、使う音の集合と、複数の音を重ねるコードの関係を整理します。自分の種がある人も、例題と行き来しながら進めてください。
音高を決める前に、リズムだけ残してもよい
四つの拍を机で軽くたたき、一小節目は四回、二小節目は三回たたいて最後を休む案を試します。まだドレミが決まっていなくても、鳴る場所と空く場所が残れば、それも曲の材料です。先に音名を増やすことだけが作曲の進め方ではありません。
次に、そのリズムへ一つの音だけを当てます。全部同じC4でも、休みの位置や伸ばす長さを変えると、まとまりの感じが変わります。音高とリズムを同時に探して迷ったときは、このように一方を固定すると比べやすくなります。
ここで作った案が例題より短くても大丈夫です。連載の音源は、例題の拍と高さを確かめるためのもの。自分の案と一致するように無理に直す必要はありません。違いをメモして残すことを優先しましょう。
ミキさん身近な疑問を、一つずつ
一曲の続きを思いつかないと、まだ作曲とは言えない?
ハジメさんしくみと例をつないで考える
まず2小節を、明日も同じように鳴らせる形で残してみよう。短い種を作り、繰り返しと変化を試すところから始められるよ。
耳で確かめる、今回の練習例
小さな音量から再生してください。最初に4拍の短いカウントが鳴り、その次の1拍目から始まります。四分音符=80。自動再生はしません。
2小節の種:ドレミソ/ラソミミ
当サイト制作のオリジナル練習例を、音高と長さをそろえて合成した学習用音源です。実際の楽器や人の演奏を録音したものではありません。機材や有料アプリを買う必要はありません。
2小節を聴き返すときの三つの問い
最初は「よい曲か」と大きく評価せず、「最初の四音をもう一度思い出せるか」「二小節目まで同じ速さで数えられるか」「最後から次の1へ戻れるか」を確かめます。音色が好きかどうかは、その後でも考えられます。
弾く手が止まるなら、一小節目だけを繰り返します。拍が曖昧なら、音高を外して手拍子へ戻します。覚えにくければ、二小節目の音数を減らす案も試せます。困り方を分けると、全部を最初から作り直さずに済みます。
録る場合は、録音を止めた後に実際に再生し、最初の音と最後の休みまで入っているかを見ます。「できた気がする」で終わらず、翌日もう一度同じ形へ戻れることが、小さな完成の条件です。
変えた版を、消さずに並べる
紙に「案A:ドレミソ/ラソミミ」「案B:ドレミソ/ラソミ休」と書き、気に入った方へ丸を付けます。二つを残しておくと、後でコードが付いたときにも選び直せます。ボツという言葉で急いで消さず、今回選ばなかった材料として保存しておきましょう。
仲間に聴いてもらうなら、「どっちが正解?」より「どちらが続けたくなる?」と聞く方法もあります。返ってきた感想を、最後の休みや繰り返しの有無など、変えられる場所へ結びつけてみてください。
ひとつ、確かめてみよう
4/4で「ド1拍・レ1拍・ミ1拍・休み1拍」は一小節になる?
考え方・答えを見る
合計4拍なので一小節です。休みの間も拍は続きます。すべてを伸ばさず、次の小節の1拍目まで同じ速さで数えます。
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参考にした一次資料
2026年11月1日確認。本文のたとえ・模式図・練習問題・練習曲は当サイトで制作しています。
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