キーとコードは何が違う?Cメジャーの音から四つの和音を作る【曲づくり2】

冒頭画像はAI生成の制作イメージです。本文の図解・練習例は、説明内容を確かめながら当サイトで構成しています。
コードから始める曲づくり|全5回の第2回
「キーはC、コードはAm」。同じ曲の説明なのに、名前が二つ出てくると混乱します。第2回は、メロディーを考えるときの音の見取り図と、その上に置くコードを整理します。連載の例題は、Cメジャーを基本にした8小節です。
C・Am・F・Gの構成音を読み、音階・キー・コードの違いを確かめる。
音階は並び、キーは曲の中心の話
Cメジャースケール(ハ長音階)は、C・D・E・F・G・A・B・C、つまりド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの並びです。鍵盤なら白鍵だけで確かめられます。ここでの音階は高さの並び、キー(調)は中心となる音や、曲全体のまとまりに関する言葉です。
白鍵の音を使っただけで必ずCメジャーになる、とまでは言えません。Aマイナーなどと使う音が重なるため、どの音やコードへ落ち着くか、前後の流れも関わります。今回はCを中心として設計する、と出発点を決めて進めます。
白鍵の間も、すべて同じ距離ではない
鍵盤を黒鍵も含めて隣へ進む最小の間隔を、ここでは半音と呼びます。半音二つが全音です。Cから上のCまでの長音階の間隔は「全・全・半・全・全・全・半」。EとF、Bと次のCの間は半音です。
「ドレミを一つ飛ばし」は音名の順序の話で、必ず同じ半音数だけ跳ぶという意味ではありません。この違いが、次のメジャーコードとマイナーコードの違いにつながります。今回は一般的な12平均律の鍵盤を基準に考え、別の調律まで一度に広げないことにします。

音階から三つずつ、重ねる
まずCから、C・E・Gを同時に鳴らすとCの三和音になります。同様にA・C・EはAm、F・A・CはF、G・B・DはGです。構成音を目で追ってから、可能なら一つずつ弾き、最後に重ねて聴いてみてください。
コード名の最初の文字は根音を示します。Amの小文字mはマイナーを表します。CからEへは半音四つ、EからGへは半音三つ。AからCへは半音三つ、CからEへは半音四つです。下からの積み方が違うので、どちらも三音なのに響きの種類が変わります。
メジャーを常に「楽しい」、マイナーを常に「悲しい」と固定しなくて構いません。テンポ、音域、メロディーや演奏の仕方でも印象は変わります。まず構成音の違いを確かめ、その後で自分が感じる響きを言葉にしましょう。
Amが出たら、Aマイナーへ転調した?
Cメジャーの曲でAmを使うことは普通にあります。この連載のコードC・Am・F・Gは、すべてCメジャースケールの音で作れます。Amという一つのコードが現れただけで、曲のキーが変わったと決める必要はありません。
区別するには、メモを二行に分けます。「曲の設計:Cメジャー」「この小節のコード:Am」。机の上に置く地図と、いま立っている場所を分けるように考えると混ざりにくくなります。このたとえは理解の補助で、調性のすべてを説明するものではありません。
今回の作業:四枚のコードカードを作る
C=ドミソ、Am=ラドミ、F=ファラド、G=ソシレと書いたカードを用意します。ギターの押さえ方がまだ難しい場合も、鍵盤や手元の音楽アプリで構成音を確認すれば先へ進めます。コードを知ることと、そのフォームを即座に弾けることは別々に練習できます。
最後にCとAmの両方に入る音を探してください。CとEが共通します。同じ音を残し、ほかの音だけ動かす発想は、次回のコードのつなぎ方で使います。四枚のカードを作れたら、知識を使える材料へ変える準備が整いました。
共通する二音を残して、違う一音だけ聴く
CをC4・E4・G4、AmをC4・E4・A4という上声で弾き比べます。C4とE4は押さえたまま、G4だけをA4へ動かす案です。共通する音があると分かると、「別のコードだから、指を全部移動しなければ」と考えずに済みます。
ただし、これをCからAmへの唯一の押さえ方だとはしません。楽器や音域によって、弾きやすい配置は変わります。また合奏でベースがAを出す場合と、上の三音だけを鳴らす場合では、全体の最低音も違います。この点は次回、低音と上声を分けて整理します。
音源にはC・Am・F・Gの四つを使っています。まず前半のCからAmへ変わるところを聴き、何が同じで何が変わったかを、図と行き来して確かめてください。
ミキさん身近な疑問を、一つずつ
Amが出てきたら、曲のキーもAマイナーに変わるの?
ハジメさんしくみと例をつないで考える
一つのコードが出ただけでは決まらないよ。今回はCメジャーの設計の中でAmを使う。曲のキーと今のコードを二行に分けて書いてみよう。
耳で確かめる、今回の練習例
小さな音量から再生してください。最初に4拍の短いカウントが鳴り、その次の1拍目から始まります。四分音符=80。自動再生はしません。
4小節の伴奏:C・Am・F・G
当サイト制作のオリジナル練習例を、音高と長さをそろえて合成した学習用音源です。実際の楽器や人の演奏を録音したものではありません。機材や有料アプリを買う必要はありません。
鍵盤の「一つ飛ばし」を、半音数で確かめる
C・D・E・F・Gから一つおきに選ぶとC・E・Gになります。CからEまで、黒鍵も含めて隣へ四回進むと四半音。EからGまでは三半音です。同じようにA・C・Eでは、下から三半音、四半音になります。
ここで音を置く位置を一つ数え間違えると、コードの種類まで変わります。アプリで入力する場合も、見た目の段差だけでなく、音名を確認しましょう。英語の音名でCはド、Dはレ、Eはミ、Fはファ、Gはソ、Aはラ、Bはシです。この連載ではこの表記でそろえています。
鍵盤の黒鍵は二本、三本のまとまりで並びます。その位置を手がかりにCを探せますが、生成した写真は雰囲気を伝えるイメージです。正確な構成音の確認には、本文の鍵盤図と音名を使ってください。
進める前に、四つのカードを自分で読めるか
カードの表へコード名、裏へ三つの構成音を書きます。CならC・E・G、AmならA・C・E。順番を入れ替えて質問しても、三音の組み合わせが分かれば準備は十分です。速く答える競争にする必要はありません。
もしAmを「Aとmという二つの音」と読んでしまったら、mは和音の種類を表す印だと書き添えます。音名、コード名、キーの三つが混ざるところだけを確認し、分かるところから伴奏へ進みましょう。
ひとつ、確かめてみよう
Amの構成音は? また、Cメジャーの曲で使える?
考え方・答えを見る
A・C・E(ラ・ド・ミ)です。三音ともCメジャースケールに含まれます。Amが出ただけで転調したことにはなりません。
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参考にした一次資料
2026年11月1日確認。本文のたとえ・模式図・練習問題・練習曲は当サイトで制作しています。
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