コードチェンジで曲を止めない。ギターの最初の一曲を仕上げる練習の組み方

一本のギターから、最初の一曲へ。自宅練習のイメージ。
コード表を見ると指の形は分かる。でも曲に合わせると、次のコードを押さえる間に右手が止まってしまう。一つ一つのコードをきれいに鳴らす練習と、時間の中でつなぐ練習は、少し目的が違います。最初の一曲では、その二つを分けてから再び合わせると、何を直せばよいかが見えやすくなります。
この記事は、難しいコードを力で押さえる方法ではなく、短い区間を完成させて曲全体へ広げるための練習案です。原曲をコピーする場合は楽譜や録音を確認し、ここでの簡略化を原曲の正しい演奏と混同しないでください。指や手首に痛みがあるときは練習を中断し、無理な形を続けないことが前提です。
最初に選ぶのは「最後まで練習したい曲」
簡単と言われる曲でも、自分にとって難しい箇所が違います。コードの数だけでなく、テンポ、ストロークの細かさ、曲の長さ、弾きながら歌うかも難しさに関わります。好きな曲の中から、最初に取り組む一部分を選びましょう。曲全体をすぐ弾けるかどうかで、好きな曲を全部諦める必要はありません。
候補を二曲ほど聴き、サビの四小節を試します。指の形が難しいのか、切り替えが速いのか、リズムがつかみにくいのかをメモします。「初心者向け」という他人の評価より、今の自分が何を練習できるかが選ぶ基準になります。
左手と右手を、別の課題として扱う
まずコードを一つずつ押さえ、使う弦を順番に鳴らします。鳴らない弦があれば、指の位置や隣の弦への接触を確認します。次に二つのコードだけを、時間を気にせず交互に押さえます。必要以上に指を遠くへ離していないか、共通する指や位置がないかを観察してください。
別の時間には、弦を軽くミュートして右手だけを動かします。コードの音程をなくすことで、刻みの間隔を聴きやすくなります。左手の形を探す課題と右手の流れを保つ課題を一度分けると、合わせたときにどちらが崩れたかを判断しやすくなります。
一小節に一回から、時間の中へ戻す
4分の4拍子で、各小節の1拍目だけコードを鳴らします。残りの時間で次を準備し、次の1拍目に間に合うかを確認します。ここでは四回弾く必要はありません。一回でも決めた位置で鳴れば、曲の時間を保ったままコードをつなぐ練習になります。
| 段階 | 一小節で鳴らす場所 | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | 1だけ | 次の小節へ間に合う準備 |
| 2 | 1と3 | 半小節ずつ流れを保つ |
| 3 | 1・2・3・4 | 毎拍を均等にする |
| 4 | 曲のリズムへ近づける | 必要な強弱と休みを加える |
途中の段階を飛ばしても構いませんが、崩れたら一段戻れるようにします。遅いテンポで音数を増やすことと、元のテンポで音数を減らすことは別の練習です。今日はどちらを試すかを決め、両方を一度に難しくしないようにしましょう。
ミキさんバンドも機材も、一つずつ知りたい
難しいコードで止まるくらいなら、違うコードを弾いてしまってもいいですか?
ハジメさん音と仕組みをかみ砕いて話す
勝手に和音を変える前に、バンドで簡単な押さえ方や音数を相談しましょう。まず拍だけを止めずに練習し、コードは別に確かめてから組み合わせると、苦手な場所を絞れます。
四小節の例で、変わり目だけを見つける
練習例としてC、Am、F、Gを一小節ずつ置きます。これは特定の曲の転載ではなく、コードチェンジを比べるための例です。Fが難しければ、使う楽譜や奏法に合う簡略形を確認するか、今押さえられる別の二つのコードで同じ手順を試して構いません。開放弦を含めて適当に鳴らし、別の和音になっていないかは注意します。
| 小節 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| コード例 | C | Am | F | G |
| 最初の演奏 | 1拍目だけ | 1拍目だけ | 1拍目だけ | 1拍目だけ |
| 聴き直す場所 | Gから戻れるか | Cからつながるか | 準備で拍が延びないか | 次のCを急がないか |
四小節を繰り返すと、最後のGから最初のCも練習できます。途中だけうまくても、ループの境目で止まる場合があります。始まりと終わりを別物にせず、Gの小節から始める練習もすると、苦手な切り替えを見落としにくくなります。
ミスしたときの練習を、二種類に分ける
細部を直す時間には、間違えた場所で止めて構いません。どの指が遅れたかを確認し、二つのコードだけでやり直します。一方、通す時間には、小さなミスがあっても次の小節へ進む練習をします。どちらも必要で、いつも止まる、いつも流すのどちらかに偏らないことが大切です。
通し練習では、弾けなかった小節を空けて、次の1拍目で復帰してもよいでしょう。これは本番で手を抜くためではなく、曲の位置を見失わない練習です。バンド全員が自分のミスに合わせて止まるわけではないので、次に戻れる場所を知っておくと安心につながります。
強く弾く場所と、休む場所を作る
コードがつながったら、音数を増やす前に強弱を比べます。同じ四回でも、全部を同じ強さにした案と、特定の拍を少し強くした案では印象が変わります。どの拍がよいかは曲によるため、原曲のドラムや歌を聴き、ギターだけで決めないようにします。
休符では、右手を動かすのを止めるだけでなく、前の音をどこで切るかも考えます。伸びた音が歌の隙間を埋める場合もあれば、短く切った方がリズムがはっきりする場合もあります。音の出だし、長さ、終わりを一つのまとまりとして聴いてみましょう。
合奏で埋もれたら、音量だけを上げない
一人では気持ちよい音でも、ベースや鍵盤と同じ場所で長く鳴らすと、合奏では輪郭が分かりにくくなることがあります。すぐにアンプを大きくする前に、弾く弦の数、音域、音の長さ、歪みの量を一つずつ比べます。全員が音量を上げ続けると、歌がさらに聞こえにくくなります。
まずメンバーに「この四小節でギターは聞こえるか」「どの音が重なるか」と具体的に聞きます。録音を離れた位置から聴くと、演奏中の印象と違うこともあります。機材のつまみを全部動かさず、一つ変えたら元の案と比べられるように設定を記録します。
20分の練習を、四つに分ける
最初の5分は苦手な二つのコード、次の5分は右手のリズム、次の5分は四小節を合わせ、最後の5分は曲の一部分を録音する。そんな配分を試せます。時間は目安で、手が疲れている日は短くします。新しい動きを覚える時間と、できる動きを曲へ使う時間を両方残すことが狙いです。
録音後には「Fへ移るときだけ1拍目が遅れる」「サビの最後は音を短くすると歌が聞こえる」のように、次に試すことを一文で残します。うまくいった箇所も書いておきましょう。毎回最初から全部やり直すより、積み上がった部分を使って次の課題へ進めます。
一曲が仕上がるとは、全音を一度も間違えないことだけではありません。流れを理解し、戻る場所を知り、バンドの中で役割を果たせることも大切です。指の形を覚える練習から、誰かと同じ時間を進む練習へ。最初の一曲は、その切り替えを経験するよい題材になります。
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