子ども向けの音楽教室はどの楽器がおすすめ? 特徴やメリット・デメリットをチェック!
子ども向けの習い事としても人気の高い「音楽教室」。
親が楽器経験者であればそれほど迷うこともないとは思いますが、楽器に触れたことがないと「実際習ってみるとどうなの?」とイメージしづらい部分も多いですよね。
というわけで、今回は子ども向けの音楽教室のなかでもメジャーな4つの楽器(ピアノ、エレクトーン、ギター、ドラム)について、それぞれの特徴や習った場合のメリット・デメリットなどをまとめてみました!
子ども向けの音楽教室 楽器別の特徴やメリット・デメリット
ピアノ
生涯を通じて活躍しやすい楽器No.1!?
音楽系の習い事の定番といえばピアノですよね。
年代を問わず、ピアノを習っていたことがあるという人は結構多いので、共通の話題にもしやすいというのも密かに嬉しいポイントだったりします。
また、ピアノは楽器の中ではかなり生活に身近な存在でもあります。学生のうちは学校での合唱コンクールで伴奏を務めたり、大人になってからも結婚式やピアノバーで披露したりと、ほかの楽器に比べて活躍できる場面が多いので、生涯を通じて演奏力を活かすことが可能です。
音感や、音への感性を育てるのに向いている鍵盤楽器
ピアノの主な特徴のひとつとして、低い音程から高い音程までがすべて横並びで目視できるため、音感が身につきやすいという点があります。
どの楽器をやるにせよ音感は大事な要素になるので、音感をしっかり育てたいという場合はピアノ(や、次項のエレクトーンなど)のような鍵盤楽器がおすすめです。
また、ピアノは鍵盤楽器でありながら、打楽器と弦楽器としての側面も持ち合わせた特殊な楽器であるため、演奏の仕方次第で多彩な表情を魅せることができます。音の響きに意識を向けながら表現力を磨いていく、そんな奥深さを味わえるのがピアノの醍醐味なのです。
アンサンブルの機会は意識して作っていく必要がある
和音からメロディまで、一台で完結して演奏できてしまうのがピアノの強みですが、その分ほかの楽器に比べると「誰かと一緒に演奏して、音楽を楽しみながら協調性を育む」といった機会は少なくなりがちです。
教室や先生によっては、それを見越してアンサンブル活動(連弾など)にも力を入れていたりするので、気になるようであれば一度聞いてみるとよいでしょう。
エレクトーン
昔より始めやすくなっているエレクトーン
ヤマハの電子オルガンであるエレクトーンも、ピアノに次いで人気のある習い事です。
一台あたりの金額がそれなりにお高いため、昔はなかなか手軽に始められるものではありませんでした。ですが最近は月額でエレクトーンをレンタルできる仕組みもあるため、始めるためのハードルはぐっと下がっています。
一台で多彩な音色を奏でることができる
ピアノや管楽器、ギターやベース、シンセのような電子音色まであらゆる音色を奏でることができるのがエレクトーンの特徴です。その多彩な音色を活かし、ポップスやロック、フュージョンなど幅広いジャンルの音楽に触れることができます。
また、自動演奏によるサポートもあるので、手軽にリッチな演奏を楽しむことができます。ほかの楽器に比べると「華やか!楽しい!かっこいい!」にたどり着くのが早いため、小さな子でも飽きずに続けやすいというメリットがあります。
さらに、両手両足すべてを使って演奏するので、全身で音楽全体を感じながら奏でる感覚を養うことも可能です。
将来的には、エレクトーンで培った総合力で音楽を楽しむ方面へ
音楽的な総合力を育むことができるエレクトーンですが、将来的な話でいえばそもそもエレクトーン自体が弾ける環境が非常に限られるため、演奏力をそのまま発揮して活躍できる場面は少ないのが残念なところです。
ですが、エレクトーンで培った総合力を活かしてほかの楽器を始めたり、作曲や編曲をしたりと、音楽を多様な切り口から楽しめるのもエレクトーンの魅力。
末永く音楽そのものを楽しんでいく素地を作るには、エレクトーンはうってつけの楽器なのです。
ギター
注目度No.1のかっこよさ!
バンドの花形楽器といえばギター! ピアノやエレクトーンに比べると、子どものうちから習っているという人はそれほど多くないため、ギターが弾けるというだけで「かっこいい!」と注目を集めることができちゃいます。
ギターはほかの楽器に比べ、手軽に持ち運べるサイズ感なのが魅力です。ある程度弾けるようになったら合奏団に参加したり、友達と弾き語りやバンドを始めたり、よりアクティブに活動範囲を広げていきやすいため、音楽友達を作るのにも向いています。
どのギターで始めるか
ギターを始める場合、アコースティックギター、クラシックギター、エレキギターのどれで始めるかというのが大きなポイントになります。それぞれ向いているジャンルや奏法に違いが出てくるため、ギターが弾ける=どの種類のギターでも問題なく弾ける、というわけではないのです(楽器としても別なので、別々に用意する必要もあります)。
アコースティックギターやクラシックギターは一台で伴奏もメロディも奏でることができます。クラシックギターは主に楽譜に基づいた独奏スタイルの演奏が多いのに対し、アコースティックギターはコードをかき鳴らして弾き語りを伴奏するような場合にも向いています。
エレキギターの場合は、バンド形態で演奏する前提になりますが、メインメロディを奏でたりバッキングでコードを刻んだりして華やかに楽曲を彩ることができます。
なお、いずれのタイプのギターでも、子ども向けの小さいサイズのギターや、元々の作りがミニサイズな種類のものがあったりします。小さめサイズのギターを使うなどして、小学校の中〜高学年くらいから習い始める人が多いようです。
はじめの一歩をしっかり頑張れるかがポイント
ギターは、ピアノやエレクトーンのように「押せばとりあえず鳴る(極論)」という楽器に比べると、とっかかりが少し複雑な楽器です。もちろん、教室では順を追って少しずつ教えてくれますが、華やかなギターのイメージとは裏腹に、一曲が形になるまでには少々根気が求められるのも事実です。
そのため、まずはギターを習う当人が興味を持っているかどうかが大きなポイントになります。「あのアーティストみたいにカッコよく弾けるようになりたい!」「この曲をギターでカッコよく演奏したい!」など、目標となるギタリストや曲があるとよいでしょう。
また、生のピアノやドラムのように「防音設備がほぼ必須」というほどではありませんが、クラシックギター/アコースティックギターは演奏したときの出音もそこそこ鳴るので、住環境的にOKかどうかも意識しておきたいところです。
ドラム
リズムを刻むのは、とても根源的な欲求!
子どもの頃、誰しも一度は箸で茶碗を叩いて親に叱られたことがあるのではないかと…思います…!(ですよね?)
叩いて音を鳴らしてリズムを刻む、というのは子どもにとっても慣れ親しみやすく、根源的な楽しさを呼び起こすものなのかもしれません。
そんな根源的な楽しさに通ずる楽器がドラム。全身を使いながら楽曲のリズムを担っていく姿はまさに圧巻! ギターに並んで、できると「かっこいい!」と言われること間違いなしです。
ドラムを通じて学べることは音楽以外にも役に立つ!
音楽の中で「リズム」というとても大事な骨格を担うのがドラムの特徴。
子どもの頃から全身を使い、感覚的にリズム感を鍛えることで、音楽を楽しむだけでなく運動能力の向上も見込むことができます(スポーツも、タイミングを合わせて体を動かしていくという意味で「リズム感」が大事ですよね)。
また、ドラムは基本的にほかの楽器と合わせて演奏する楽器なので、周りの音を聴きながら音を合わせていくための情報処理能力や判断力、協調性を身につけることもできます。
練習環境を作れるかどうかが一番のネック
いざドラムを習うとなった場合に、一番ネックになるのが「練習環境をどう作るか?」です。
ベストは自宅に防音室を作ることですが、およそ100万円前後は予算をみておかないといけないのでそう簡単に手を出せるものではありません。
ドラムに消音パッドなどをつけてミュートする、電子ドラムを導入する、近所の音楽スタジオで個人練習する、など方法はいろいろありますが、少なくとも自宅にドラムの練習環境を作るのはほかの楽器に比べるとかなりハードルが高いです。
とはいえ、習いたての頃は自宅では練習パッドとスティックだけでOK、という教室も多いです(今の日本の住環境的に自宅に環境を作るのは難しい、というのは先生方もわかっているので)。
自宅での練習環境については、先生と相談しながら必要に応じて検討し、少しずつ整えていくというのが現実的でしょう。
いずれの楽器についても、まずは体験レッスンで実際に楽器を触ってみたり、自宅での練習や疑問点について先生に相談するなどして、「続けられそうか?」を検討することが大事です。
ほかに気になる点などあれば、ぜひお気軽にTwitterのBandBeginners!アカウントまでお寄せください!
よい教室にめぐりあい、楽しい音楽ライフにつながることをお祈りしております♫
幼少期〜高校までエレクトーンを習い、いろんな楽器の音色やその役割、楽曲のアンサンブルについて興味を持つようになったアンサンブルオタク。
学生時代よりバンド活動を始め、コピバン、カバーバンド、オリジナルバンドに加わりながらいろんな楽器を触るようになる。
最近のメインパートはドラム。たまにキーボード。ギターはこのところめっきり触ってない。