nana、JamStudio、melocy。音楽コラボアプリの違いをざっくりまとめてみた

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【③音楽SNSアプリを活用しよう!】バンドメンバーの探し方でもご紹介したのですが、
オンラインで演奏や歌を合わせられる音楽コラボアプリ(音楽SNSアプリとも言ったり、呼び方はさまざまですが)のうち、現状で手軽に使える感じなのは、主に以下の3つのようです。
- nana
- JamStudio
- melocy
で、そもそもそれぞれどんなところが違うのだろう、というのをもう少し詳しく見てみたいなーと思ったので、主な機能の違いについて表形式でまとめてみました!
nana、JamStudio、melocyの主な機能の違い
- 細かい機能の違いはいろいろありますが、主に録音・コラボ周りの機能、および他ユーザーとコミュニケーションするSNS機能周りを中心にまとめています。
- 赤字は、他アプリに比べて強みになるなーと個人的に感じた部分です。
- nanaについて、nanaプレミアムユーザーのみに提供されている機能は【P】で記載しています。
- 2019年7月24日現在の情報をまとめています。
比較項目 | nana | melocy | Jam Studio |
---|---|---|---|
キャッチコピー ※1 | スマホでつながる音楽コラボアプリ | 楽器や歌を重ねて録音、投稿。世界中の人と音楽でつながる! | 音楽するみんなのためのオンライン録音スタジオ |
対応OS | iOS、Android | iOS、Android | iOS |
最大録音時間 | 90秒 | 5分 | 10分 |
最大保有曲数 | 無制限 | 無制限 | 300 |
音質 | モノラル | モノラル | ステレオ ※2 |
ひとつの音源における最大コラボ数 | 無制限 | 無制限 | 8トラックまで |
エフェクト | 無料:13 【P】:13+5 ※エコー3種類は強さの調整が可能 | エコー×1 ※調整は不可 | コンプ×9 EQ×9 リバーブ×9 ※調整は不可 |
録音したコラボトラックの修正・削除 | ー | ー | ● |
マルチテイク ※3 | ● ※スマホの容量が許す限り無制限 | ー | ● ※20テイクまで |
A-B間録音 ※4 | ー | ー | ● |
メトロノーム | ー | ● | ● ※初回テイクのみ使用可 |
音源の公開/非公開 | 2019.7.29以降は【P】のみ● | ● | ● |
あとでコラボ | ● | ー | ー |
プレイリスト | ● | ー | ー |
コミュニティ | ● | ー | ー |
グループ | ー | ● | ● |
リクエスト | ー | 好きな曲の伴奏リクエストページ有 | プレイヤー/パートの募集機能あり |
ほかの人のコラボを許可する/しない | 【P】コラボ歓迎通知のみ | ー | ● |
フォロー | ● | ● | ● |
音源へのアクション | 拍手ボタン | 曲中で20回まで「Cool!」ボタンを押すことが可能 | ー |
お気に入り機能 | ー | ● | ● |
バックグラウンド再生 | 2019.7.29以降は 【P】のみ● | ● | ● |
コメント | ● | ● | ● |
共有 | LINE/Facebook/Twitter/URLコピーなど ※スマホ側の共有機能に準じる | Facebook/Twitter/URLコピー | LINE/Facebook/Twitter/URLコピーなど ※スマホ側の共有機能に準じる |
※2 モノラルで録音した音をパンで左右に振り分けるスタイル
※3 アップするまでに録音したテイクを残しておける機能
※4 曲の途中から、または曲の一部分のみ録音できる機能
力業で音遊びできちゃうnanaとmelocy、多機能だけれど手軽なJamStudio
nanaやmelocyの強み
こうして一覧で見てみると、nanaやmelocyはコラボ数の制限がないのが特徴のひとつのようです。仲良くなったユーザーのお誕生日に向けて、みんなで演奏や歌を重ねる「お誕生日コラボ」のような文化が育ってきたのも納得ですね。
また、たくさんの楽器パートが参加してバンドスタイルで伴奏を作り、さらに分厚いコーラスを入れたりする際にも、コラボ数の制限がないのは大きなメリットです。
さらにnanaであればマルチテイクが無制限なので「アップする前に、納得がいくまでひたすらテイクを重ねる…!」なんて修行も可能です。アラカワの身の回りだと、100テイクは優にたたき出すというツワモノもちらほら…。
melocyの「曲中で20回まで『Cool!』ボタンを押すことが可能」という機能も、個人的には地味に好きなポイントです。
「今のとこ!ここ!ここのフレーズがめっちゃいい!!」とかをCool! ボタンで伝えられちゃうわけですからね。誰かがナイスプレイをしたところでみんながCool! を押しまくって「Cool! Cool!」と飛び交う感じ、傍で見ててもなかなかテンションが上がるんですよね。笑
JamStudioに比べれば音質や機能の面で及ばないnanaやmelocyではありますが、「細かいことはさて置いて音楽を楽しみたい!」「みんなでわちゃわちゃ音楽しよう!」という姿勢が、なんとなく機能から見えてきますね。
JamStudioの強み
一方、JamStudioは最大録音時間が10分と長く、たいていの曲はフルコーラスで録音可能です。
そして豊富なエフェクト、A-B間録音やステレオ化も可能、一度コラボしたトラックを後からボリューム調整できたり差し替えできるなど、細かい要望に丁寧に応えてくれる多機能さが大きな違いになります。
エフェクトなんて、「No Effect」も含めたらコンプ×10、EQ×10、リバーブ×10の1000通りが選べちゃうわけですからね…!
その分、それぞれの機能の操作方法を覚えたり、エフェクトをどうかけるか、パンをどう調整していくかといった試行錯誤は必要になります。
でも、「より良い音質で、丁寧にひとつの音源を作り上げていく」という楽しみ方ができるのはJamStudioがダントツで強い感じですね。
もちろん、さらに本格的にやろうとするとDTMなんかでアレコレできるわけですが、それに比べて「スマホ1台で手軽に、でも割と本格的に作り込めちゃう」というところがとにかくすごいな、と。
で、結局どれがいいのか→結構スタンスが違うので、やりたいこと次第
機能面で比較すると、nana・melocyとJamStudioでは結構スタンスが違うことが見えてきました。
JamStudioだと機能が本格的な分、少しできる人なら結構簡単に高クオリティなところまで持って行けるのですが、慣れないうちはその作り込みがちょっとハードルが高かったりもします。
なので、現状でも割と玄人な人たちが使っている印象があります。
nanaやmelocyは基本スタンスが結構近くて、ボタンひとつでサクッと録音、みんなで気軽に音遊びする感じで、そのためにハードルになりそうなことは極力取っ払っている感じでした。
その分、音楽としてしっかり作り込みたい人には物足りなく感じるとは思うのですが、音楽へのハードルをなるべく下げたところで楽しめる場として、とても良いアプリだと思います。
こういう風に近しいサービスでも住み分けができているのって、「音楽」っていう枠組みの中でより幅広い人たちがそれぞれに楽しむことができるので、とても理想的ですよね。
自分の楽しみ方に合わせて、いろいろ使い分けていきましょう!